誰でも、毎日当たり前のようにしているのが、人とのコミュニケーション。 でも一方で、きちんと教えてもらったこともなく、さまざまな問題にぶつかり、 日々あれこれと悩み、難しさを感じがちなのも、またコミュニケーション…。 ラビング・プレゼンス(Loving Presence/略称:LP)は、 日常のコミュニケーションや人間関係の中で、マインドフルネスの意識を積極的に活用し、 自分も相手も一緒に元気になることができる、ユニークで画期的なコミュニケーションの実践方法です。 その手順とやり方はとてもシンプルで、対象も選びませんので、 誰でもが比較的簡単に身につけ、日常で実際に使っていくことができます。 自分自身にエネルギーを与えながらも、 同時に人との関係を安定させ、 もっと楽むことができるようになります。 いつでもどこでも、あなたがその気にさえなれば、自分自身に対して 「こころの贈り物」をして、エネルギーをチャージすることができます。 たとえば、家族や友人と一緒にいる時に、職場で仕事をしている時でも、 また公園でそこに行き交う人たちからでさえも、元気や勇気などを得る ことができたり、穏やかさや安心感で満たされる感じになったり、 軽やかさや喜びがわき上がってきたり…。 そうした目には見えない贈り物が、その時の自分に必要なものとして、 相手の人の存在を介してあなたの中に流れ込んでくるのです。 そしてさらに、相手の方にもあなたからいいエネルギーが流れ込んでいき、 いい人間関係が生まれていきます。 また、そうした人間関係の輪が広がっていくことによって、お互いがお互いの 存在を祝福し、受けとめあえるような社会の土台が築かれていくことでしょう。 このように、ラビング・プレゼンスの考え方と実践は、あらゆるコミュニ ケーションや人との係わりの「礎」となりうるものなのです。 ※ ラビング・プレゼンスの「関連書籍リスト」は、こちらを参照 ところで、元々ラビング・プレゼンスは、仏教瞑想的な「マインドフルネス」の 意識状態を初めて応用した心理療法のひとつである、ハコミセラピーという心理療法の 基盤となる考え方と実践方法です。それは、心理療法を行う上での前提となる 「信頼感に満ちた関係性」や「安心感に満ちた場」を生み出すためのものです。 ですから、特に心理療法の分野をはじめ、ボディワーク、コーチング、 医療看護、介護福祉、さまざまな教育現場など、あらゆる「援助職」に 従事されている方々にとっては、仕事上でもダイレクトに役立ちます。 より深い関係性を築くことが容易になり、相手を援助しつつ自分自身 も 癒されて元気になれるのです。また、常に自分をいい状態に保つことが できるようになるので、頑張りすぎによる「燃え尽き」に陥ることも防いで くれます。そのようにして、ラビング・プレゼンスは、あなたが行う 「援助の質」を、大きく高めてくれることでしょう。 そのようなラビング・プレゼンスは、たとえば普段こんなことを感じて いらっしゃる方に、とても実践的な答えやヒントを与えてくれるものです。 — 周りの人たちと、もっともっと良い関係を築きたい。 — 人ともっと仲良くしたいのに、上手く係われない。 — 自分自身をもっと大切にできるようになりたい。 — 苦手な人との関係を、なんとか改善したい。 — 家族や職場、グループの雰囲気をもっと良くしたい。 — こころ豊かに日々を過ごしていくためのコツをつかみたい。 — より良い対人援助をするための根本スキル、あり方を身につけたい。 では、ラビング・プレゼンスとは、実際どのように実践されていくものなのでしょうか? |
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マインドフルネスについて
近年、急速に脚光をあびてきている「マインドフルネス」。
自己肯定感や共感力、記憶やストレス耐性など関する脳の機能が、マインドフルネスのトレーニングによって向上することが
科学的に実証されてきたこともあって、ビジネス分野でも導入する動きが加速しています。
元々、マインドフルネスとは、「思い出すこと、注意深さ」といった意味をもつ仏教用語、「念」(sati)の英訳ですが、
自分の心身の状態をいっさい解釈や分析をせずに観察していく「ヴィパッサナー(vipassana)瞑想」との親和性が高いものです。
西洋では、1970年代ごろから、宗教色があまりない形でのマインドフルネスの応用が、精神修養、心理療法、看取り、平和活動など、
さまざまな分野で進んできました。
現代の実践では、自分の中で起きているさまざまな事柄(思考、感情、身体の感覚、記憶、視覚イメージ、など)から距離を取って、
すべてを「ありのまま」に見つめている意識状態、といった意味合いで使われています。
ごく簡単に言えば、「今ここ」への「気づき」の意識です。
「考える」ことや「何かをする」ことばかりが中心となっている感のある現代。
そうした生活の限界を多くの人たちが感じ始め、「感じる」ことや、「今ここに居る」という自分自身の存在の感覚をちゃんと取り戻したい、
というニーズが高まってきているのでしょう。
「自分自身とのつながり」を取り戻すための、伝統的かつ極めて有効な方法であるマインドフルネスが、
「古くて新しい手法」として今改めて注目をされてきているのかもしれません。
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ハコミセラピーについて
ハコミセラピーとは、マインドフルネスをベースにした繊細かつ柔和な方法で「心と身体からのメッセージ」を探求していく、身体指向の心理療法です。 内省的かつ人間関係を重視する傾向の強い多くの日本人に適した、包括的な心理療法としても知られています。
その基本的な考え方は、ブッダの教えやタオイズムなどの東洋思想と多くを共有したもので、穏和さ、尊重、共感、優雅さ、沈黙などの考えが強調されています。 1980年代に、アメリカ人のセラピストであるロン・クルツによって確立されました。
詳しくは、「日本ハコミ・エデュケーション・ネットワーク」(JHEN)へ。
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