interview-head
  • ENTRY
  • none
  • none
  • none
  • none
title01

Part 1 Part 2 Part 3

Part 2: "センツ・オブ・ノーイング" というアロマとの出会い

パートナーが最悪な状態から脱し、BUNさんは、いよいよ本格的に自分自身の問題に取り組むことになる。
しかし、自分の問題に直面すると、またうつの波が押し寄せてくる。
何とかしなければ、と思っていたその時、以前受けたアロマのセッションのことを思い出した。
それが、センツ・オブ・ノーイングだった。
   
BUN センツ・オブ・ノーイングのアプローチを教えてもらおうと思って、セッションをしてもらったMさんを探したんだけど、連絡が取れなくなっていて、どこに行ってるのかわからない。
その頃、4月に代々木公園でアースデイというイベントがありまして、遊びに行ったんです。
真ん中に大きいテントみたいなのがあり、そこに入って行った。すると……テントの入口の向こう側から、Mさんが出て来たんですよ。
   
奇跡的にその人と再会し、センツ・オブ・ノーイングを知ったとき、BUNさんは、これはすごいものかもしれない、と直感した。
通常、私たちはアロマというと、香りを楽しむことやマッサージのことを思い浮かべる。しかし、センツ・オブ・ノーイングは、それとは全く別世界のものだった。
   
BUN この人がセンツ・オブ・ノーイングを蒸溜・ブレンドしたジャック・チェイトマン氏で、これが彼のハワイのマウイのファクトリなんです。
こんな風にして作っています。。。(写真を見せてくれる)
   
yu 錬金術みたいですね。
   
BUN jackそうなんです、そのとおり。錬金術なんです。

もともとエッセンシャルオイルの蒸溜技術は、中世アラビア文化の中で開発されたと言われてます。
世界中に錬金術はあったんですけれども、中世ではアラビアの方がヨーロッパよりも文化的に進んでいたのです。当時の最新技術として、植物から抽出・蒸留する技術が開発された。だから歴史的にも、アロマと錬金術っていうのはバックボーンが一緒なんです。

通常エッセンシャルオイルは、金属製の大きな釡に植物を入れて、高温高圧をかけて取り出す。しかしジャック氏は、純度の高いガラスでフラスコを作り、低温度で抽出する。フラスコに植物と水を入れて下から加熱すると、透明な水はやがて植物のエキスで色づいてくる。するとそこから、揮発した成分がガラスを通して見えてくるのだ。その様子を見ながら彼は火加減や抽出する時間を決めているのだという。
   
BUN 高熱で植物はこの中で一回死に、植物に含まれている成分(エッセンス)が揮発してくる。
揮発してきたものをさらに急速に冷却する。
するとまた液体に戻って、精油とハイドロゾル(芳香蒸留水)が得られます。

「一回死んで、エッセンス=本質が再生する。」ーーこの蒸溜プロセス自体が、まさに錬金術なのです。
アロマは歴史的には植物療法の流れの一部と言えますから、そこに「死と再生のプロセス」があるのは、ひじょうに深い意味があります。ジャックはその古代的なものを現代的に復活しようとした専門家なのです。
私の場合、最初にそういうとても深遠なアロマと出会っちゃった。
   
ジャック氏が作る代表的な16本のアロマは、1本1本に深い意味がある。しかしもっと重要なのは、16本全体が円環構造になっているということだ。16本を1つ1つ巡って香りを体験すると、潜在意識にあることが自然に浮上し、インナーチャイルドなども出てきやすい。通常のアロマのトリートメントと違い、浮上してくるものをワークすれば、それが癒しになる。
   
BUN

彼に初めて直接会った時、「この16本のアロマの世界は『香りをもちいたシャーマンの旅』なんですね!」
と話して、お互いに方向性が一致したのです。
(シャーマンの旅とは、ネオ・シャーマニズムのマイケル・ハーナー氏らの提唱する、先住民文化でおこなわれる潜在意識の癒しのアプローチ)

スゴ過ぎて、実際わからない部分もあるけれど……
「自分の人生をかけて探求する価値のあること=ライフテーマ」と、ここで出会えたわけです。


前ページ次ページ